下記、文面を備えて、「花王株式会社」宛、洗剤を着払いにて、返却いたしました。

花王株式会社 御中

拝啓、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

 送付の貴社製品、”アタック”を人様から戴きましたが、環境のこと考慮すると本品を使うことが出来ませんので、お返しいたします。申し訳ないけど、着払いとさせていただきました。不本意かと思いますけど、ご了承願います。

 なお、今後、出来ることなら、環境に良い製品を作って、あなたのかわいい子供達や孫達、次の世代の人達に健康で、美しい、色々な生き物に囲まれた地球を残してあげれるような製品作りをお願いします。

 また、出来ることなら、このような「安かろう悪かろう製品」は販売しない方向に早くなるように努めてくださるようお願いいたします。他社との競争には「高いけど良い製品」で勝ち進んでください。

敬具

以下は上記に対する、「花王株式会社」からの返事です。

宗片 康修 様  花王鰹チ費者センター〒131-8501墨田区文花2-1-3 03-5630-9911

            消費者相談室 山廣 清美

 拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 この度は、「合成洗剤は人体や環境に影響があるので処分して欲しい」とのご連絡を戴きました。洗剤は確かに受領いたしましたので、当方にて処分させていただきます。

 「合成洗剤は通常の使用方法では安全性に問題ない。」との考え方についてご理解戴きたく、お手紙申し上げます。

 「合成洗剤の安全性」につきましては、厚生省(1976年)、科学技術庁(1978年)、などの政府機関や東京都、大阪府、横浜市、川崎市、札幌市など地方自治体および関連工業会など種種の結研究機関で多くの試験が実施され、併せ合成洗剤先進国である諸外国の情報も集めて総合的な検討が行なわれました。その結果、1979年国会で総理大臣が「合成洗剤は通常の使用方法での安全性は内外の研究により確認されている」との答弁書を提出しています。

 「環境への影響」につきましては、生分解性の悪い界面活性剤を使用した為、下水道や河川で発泡するという問題がありましたが、1960年代後半以降、生分解性の良い界面活性剤に転換した結果、発泡を含めた環境問題は解決しております。さらに洗濯用合成洗剤の1回使用量を減量(水30Lに対する洗剤使用量を40gから20g15gタイプへの転換)することにより、界面活性剤の総排出量の削減も行なってきております。

 なお、合成洗剤の使用を止めて粉石けんに替えると河川の浄化が進むとお考えの方もいらっしゃる様ですが、「粉石けんは合成洗剤に比べて生分解度は高いが排出する有機物の量が多く、水環境への負荷ということでは総合的に両者に差はつけられない。」という結果が報告されております。(環境庁(1982年)、東京都消費生活総合センター(1997年)、日本生協連など)

 我が国に合成洗剤が本格的に導入されて30年以上経過しておりますが、当社は常に安全性や環境への負荷に配慮して、製品の開発・改良を行なっております。

 現在販売している製品は、お客様に安心してお使いいただけるものと考えておりますが、今後とも、環境・資源問題への影響を配慮した製品開発をめざしてまいりますので、ご理解・ご協力戴ければ幸いと存じます。

                                敬具

 

それに対して、再度、抗議文として、以下を送付いたしました。

花王株式会社 消費者相談室 山廣 清美 様

                       2001年12月19日

                    

拝復

 時下益々益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 お便り拝見、

「合成洗剤は通常の使用方法では安全性に問題ない」との考え方に問題があるのじゃ

ないでしょうか? 問題ないとはどの様に問題無いのでしょうか?問題無いと保証し

た、厚生省(最も問題を起していると言われてもおかしくない省)に「問題有り」な

のじゃないでしょうか?問題の内容に問題ありでしょう。ある問題が片付いたから、

もう問題無いとお考えでしょうけど…。まだまだ問題点は残っています。

 当方も通常の方法で確かめてみましたところ、非常の問題ありとテストの結果が出

ましたので、ご報告いたします。

 「うそっ!」と思われるかも知れませんが、お確かめ下されば、一目瞭然ご理解戴

けます。

 ”アタック”大さじ擦り切れ程度(計量スプーン一杯でもかまいませんお好きな様

に)、を500cc程度のペットボトル(2リットルボトルでも結構)に入れ、地下水15

cc(500cc)程度を入れしっかり攪拌。一生懸命振って下さい。暫く放置。溶け

ない沈殿物が残っております。再度、必死で攪拌、溶かしてください。暫く放置。や

はり沈殿物が残っています。これ、川に流したら、分解されないまま、砂の様に?、

否ヘドロの様に、残っているでしょう。何年も何年も…。私は( )の無い方法を取

りました。

 では、この上澄み液5cc程度を、200cc程度の水に泳がせている金魚の中に入

れてください。濃度にもよりますけど、15〜20分で死にました(もっと早い時間

も有りました)。

 こんなわずかな量で金魚が死ぬのです。微生物ならばもっと早く死ぬでしょう。微

生物が死ねば、餌にしている水中生物(ホタルやとんぼの幼虫その他)が死にます。

次に小魚が死にます。その次は大きい魚……。全死まで行かなくても絶対量が激減

し、水を綺麗にしている微生物がいなくなると川が汚れ、海へのえさ不足などの影響

も出ています。微生物達が減少すれば、死の川になります。なお、清流にしか住めな

い沢蟹などは小魚より先にいなくなってしまいます。また、合成の洗濯洗剤や台所洗

剤を流すことによって、下水処理場の微生物も減少します。すると処理日数が必要に

なり、能率も悪くなります。

 先の沈殿物、これを各家庭から、使用量を少なくしたとしても、貴社及び他社も合

わせて年間売上量の○%(メーカーにより差が有りますけど、多量の沈殿物を残すも

のも有ります)かが沈殿物として、河川や処理場に流れ込み,河川・湖沼では沈殿物

として、永久に残ります(海にも当然ヘドロとして残り、当地でも死の干潟になって

います)。砂程度の大きさだと利用できるかもしれませんけど、粒子が細かいだけ

に、利用価値も無い様です。ヘドロで有田焼を作りましたと言っても、売れないで

しょうね。「清美さん、買ってご飯食べますか?」

 このテスト数種類だけどやってみました。市販の合成洗剤全て、金魚が死にまし

た。可愛そうに!でも清美さんも全国の皆さんも知らないうちに(知らせられない内

に、が正しいかな?)殺しているのだから、あえてテストして、皆さんに見ていただ

きました。で、テストの中で一種類だけ死なない洗剤がありました。合成洗剤メー

カーの反対する粉石けんメーカーのものです。「粉石けんは合成洗剤に比べて生分解

度は高いが排出する有機物の量が多く、水環境への負荷ということでは総合的に両者

に差はつけられない」という言葉は、合成洗剤メーカーの自社製品を売らんが為の悪

口に近い粉石けん落しの言葉ではないでしょうか?「差はつけられない」ならば、声

を大にしてこのような発言を出す必要は無いと考えます。なお、沈殿物は合成洗剤の

方が多量でした。

 今、生き物を殺さない洗剤を沢山見つけ出したいし(数種でしょうけど)、それら

を出来るだけ多くの人達にお話ししたいと考えております(TVでバンバンやる大企

業にはどうにも太刀打ちできないけど)。

 また、沈殿物の全く出ないもの、ほとんど出ないものも有ります。”アタック”は

まだ少ない方でしたけど…。粉石けんも少量の沈殿物がありました。

 「環境への悪影響」に対して、貴社は「常に安全性や環境への負荷に配慮して、製

品の開発・改良を行なっております。」でしょうけど、まだまだ不充分とお見受けい

たしましたので(貴社だけではなく、合成洗剤メーカー全て)、あえて問題提起と自

分でテストして感じた事を記し、反省を促すと共に、真実に目を向けていただきたい

と言う思いで時間を使い、わずかだが費用も使い、封を切らないで返品させていただ

きました。

 もう1つ重要なこと、川上で流した洗剤(含台所洗剤)、下流で取水し、水道水と

して、清美さんも飲んでおられます。そうですよ、あなたが口に入れている水道水、

合成洗剤が入っています、即、死に至る量ではないけど、あなただけでなく・子供さ

んの・孫の・家族の、の身体に入り、蓄積されております。結果、アトピー・花粉症

その他原因不明の、昔は無かった病気になっていますよ〜(洗剤だけではなく複合汚

染ですけど)。

 通常の使用方法程度で、「安全性に問題あり」がお分りいただいたと思います。

量を少なくすれば死に至る時間は長くなるけど、長時間かければ結局は死に至りま

す。

 清美さんも他社製品などと共に、洗剤の重量や水の量などキチンと計量し、沈殿物

のパーセンテージなども、きちんとしたデータを出して見られると、自社製品の素晴

らしさとか、不満足点の多さなど一目瞭然に知ることが出来るでしょう。自分でテス

トしてみれば、今までは言葉だけで、わが社花王製品は大丈夫と思っていたでしょう

けど、とのギャップを感じられましょう。

 また、台所洗剤の殺傷力は酷いものです。これを2,3滴入れられて、生き抜いた

金魚は、やはりTVでCMやってる洗剤メーカーの製品には有りませんでした。粉石

けんメーカーのものはまだテストできていません。

 高度経済成長・所得倍増、以来、日本人は「善悪」よりも「損得」、「儲かる儲か

らない」で道を選ぶようになり、急激に環境悪化を招きました(人的悪化も)。次世

代の人達には気の毒なほど大変な時代になっております。

 清美ざん、貴社で対生物テストや沈殿物テストなさってその結果とあなたの気持ち

をご報告戴ければ幸甚です。楽しみにしております。

 2002年は『泡を少なくした、Pを無くした、界面活性剤云々を解決した、だか

ら、「問題無い洗剤だ」』じゃなく、『本当に環境に良い製品開発を目指してくださ

い。洗剤を溶かした水を飲んでも大丈夫なような…。』

                            敬具


以後、残念だが、何ら連絡はありません。
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